訪問マッサージとは、病気が原因で歩行が困難で病院や治療院などに行けない人を対象に、「あん摩マッサージ指圧師」という資格を持った施術者が自宅、施設などに訪問して施術を行うサービスです。
医師の同意が得られた場合には健康保険が適用され、1回あたりおよそ400円程度で利用することができます。(1割負担の場合)
このサービスの目的は主に
- 筋力維持や向上
- 脳梗塞や脳出血で麻痺や拘縮がある方のための関節可動域の維持や拡大
- むくみやしびれがある方のための血液やリンパ液の循環の改善
- 強度なコリや疼痛がある人のための痛みや筋緊張の緩和
となります。
どんな方が利用されているの?
実際にご利用いただいている方の割合をお伝えしますと、
施設に入居されている方、ご自宅で受けられる方が半々という状況です。
年齢も40歳~100歳と幅広くご利用いただいております。
ご利用目的も様々で、職場復帰を目指されている方、退院後の拘縮緩和など多岐に渡っています。
訪問リハビリとの違いは?
現在介護保険を利用されている方の中には「訪問リハビリ」をすでにご利用中の方も
いらっしゃると思います。当院のご利用者様の中にも併用されている方も多くいらしゃいます。
厳密に定義がある訳ではありませんが、いくつかの点で違いがありますので、比較してみます。
訪問マッサージ
訪問リハビリ
目的
拘縮改善、血流改善、動作機能のカ回復
日常生活の自立を助けるための体の機能を維持、回復
対象者の条件
筋麻痺、関節拘縮のある方(介護度不問)
要支援・要介護者
サービス提供者
あん摩マッサージ指圧師
理学療法士等
適用される保険
医療保険
介護保険、医療保険
必要な書類
医師の同意書(診断書)
医師の指示書または診療情報提供書
どのように使い分けるのか
例えば、寝たきりによって硬くなった筋肉を緩め、痛みやしびれを軽減させる消炎鎮痛を目的とする場合は、
訪問マッサージによる施術がいいかと思われます。
一方、寝たきりの生活から脱却することを目指して、起き上がり、座位、車いすへの移乗といった動作訓練を目的にする場合は、
介護保険による訪問リハビリが適していると思います。
脳梗塞の患者様が訪問リハビリを利用して動作訓練を受けながら、痛みを緩和するために訪問マッサージを利用することは可能です。
また、地域によっては訪問リハビリの事業者が少ない地域もあります。
その対応として当院は訪問リハビリの内容ができる施術者が数多く在籍しております。現在代替としても数多くご利用いただいております。